2011年9月23日金曜日

花見川の河川整備計画

千葉県河川整備課にて花見川にかかわる河川整備計画について教えていただきました。

平成19年7月に「利根川水系手賀沼・印旛沼・根子名川圏域河川整備計画」が策定されましたが、花見川流域はこの計画の中の印旛沼圏域にふくまれ、河川整備の内容(河川工事の施工により、設置される河川管理施設実施の概要)が次のように定められています。

利根川水系手賀沼・印旛沼・根子名川圏域河川整備計画 河川整備の内容 抜粋
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(10)印旛放水路(下流部)・勝田川
改修断面は,法勾配1:2 の土羽河岸を基本とし,護岸は橋梁,堰等の構造物の付近など最小限にとどめるとともに,動植物の生息・生育環境に配慮し自然素材による自然な水際の回復に努めます。
印旛放水路(下流部)途中の渓谷区間では両岸に河畔林が茂り,良好な自然環境が創出されていることから,これらの改変を最小限にとどめるように配慮します。
印旛放水路(下流部)の下流区間は,川幅約80m の河道として高水敷幅を約16m 確保する計画となっており,市街化の進んでいる地域に残された貴重なオープンスペースとして,関係機関と調整を図りながら積極的な利用を図ります。
勝田川は,改修によって現在の川が大幅に拡幅される計画であり,高水敷も確保されていることから,法面をできるだけ緩傾斜とするように配慮し,水際にヨシ原の造成を行い,動植物の生息・生育環境に配慮した改修とします。

印旛放水路(下流部)
・施行区間 新幕張橋~大和田排水機場
・延 長 L=10,400m
・整備内容 掘削工,河道拡幅,築堤工,護岸工,堰,橋梁架換
勝田川
・施行区間 印旛放水路(下流部)合流点~宇那谷橋
・延 長 L=3,530m
・整備内容 河道拡幅,築堤工,護岸工,橋梁架換

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●花見川堀割部分の保全の担保
この整備計画では花見川の改修について、土羽河岸を基本とし、渓谷区間では改変を最小限にとどめるように配慮しますという基本姿勢がうたわれており、安心しました。
これで、花見川堀割部分の斜面保全が、河川改修上からは担保されたと言えると思います。

●花見川堀割保全の次のステップ
花見川堀割部分は自然環境上の価値のみならず、土木遺構としての歴史的文化財的価値も大きなものがあります。
河川改修上その保全が担保されたので、次のステップとしてより積極的な保全策を執ることが社会に求められているような気がします。
中長期的な視点から堀割部分の自然環境価値、歴史文化財価値の保全を担保するために、何らかの法指定をするなどの措置が大切だと思います。

(つづく)

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