2011年10月26日水曜日

花見川河川争奪 成因検討前の予感

花見川河川争奪を知る25 花見川河川争奪の成因検討3 クーラーの説1

私(クーラー)が花見川河川争奪成因について、これから思考する内容を、記録していきます。

現在のところ明確な結論があるわけではないのですが、今後の検討の参考にはなると思います。

これまでこのブログ記事を書いてきて、特にoryzasan氏の論文を読ませていただき、花見川流域の地史について学習を深めることができたと実感しています。
同時に否応なく多量の専門的学術的情報に触れることになり、自分が初歩・入門のレベルであることをあらためて痛感しています。
しかし、初歩・入門であるからこそ、今後の知識獲得の伸び代は潜在的には大きなものがあると自ら期待します。
そして、その期待にだけ頼って、今後のこのブログ記事を1つ1つ書いていきます。
既に用意できた情報はいわばゼロです。
これからの日々の情報入手とその料理・思考のみがブログ記事掲載の原動力です。
予定調和的に河川争奪の結論を導くことができるかどうか、自分自身も興味津々です。

次のような目次で記事を「花見川河川争奪を知るシリーズ」の入れ子シリーズで連載する予定です。

1 成因検討前の予感
2 花見川河川争奪の古地理復元
3 花見川河川争奪の成因検討
3-1 断層説
・巨智部忠承の断層論
・トピックス 東京湾北縁断層の情報
3-2 埋没谷洗い出し説
4 今後の成因検討について

早速記事本題に入ります。

1 成因検討前の予感
花見川河川争奪の成因検討にあたって、予感するものがありますので、まず記録しておきます。

ア 成因検討の前に、河川争奪現象の詳細な記載が必要であること
河川争奪現象の詳細が古地理復元等で明らかになればなるほど、成因検討の材料が増加し、的確な成因説明が可能になると思います。
現在は、このブログの記事展開の通り、河川争奪現象の存在を認知するかどうかといった段階です。
河川争奪現象に関わる古地理復元情報が大いに不足しています。
ですから、成因検討をするにしても、初歩的なレベルを免れないと思います。
成因検討より古地理復元・認知の方が大切かもしれません。

イ 地下深部のブロックの動きそのもの(例 隆起とか沈下)を以って、直接花見川河川争奪を説明することはできないという予感
前記事でも述べましたが、地下深部のブロックの動きそのもの(例 隆起とか沈下)を以って、直接花見川河川争奪を説明することはできないという予感を持っています。
その予感の理由の1つは、それだけでは、花見川でのみ河川争奪が発生し、近隣河川に発生しない説明が、地理的広がりを考えると困難であるからだと思うからです。
もう1つの理由は、地下深部のブロックの動きが堆積環境にある地表に与える影響の鈍重さと、1河川だけの河川争奪という、一点突破的特殊性の間に、平仄が合わないものを直感することです。

ウ 「極端な浸食力増大をもたらした要因」=「花見川河川争奪の成因」という直感
花見川近隣の河川も強い浸食力を示す谷地形を示しています。しかし河川争奪に至っていません。
花見川は近隣河川の強い浸食力とは比べものにならない極端に強い浸食力をもって争奪対象河川を一気に浸食しているように、私の感情レベルでは感じます。
したがって、近隣河川が持つことができない、特殊的に極端な浸食力増大が花見川にもたらされたと考えます。
その特殊的に極端な浸食力増大をもたらした要因を見つけることができれば、それが即ち、花見川河川争奪の成因であると考えます。
東京湾水系のV字谷の分布
旧版1万部の1地形図から作成

黄色線に示すV字谷北端の定向分布線より北側の花見川V字谷部分の存在を、私は「極端な浸食力増大」として「感じて」います。
黄色線と花見川の交点付近に花見川河川争奪のヒントがあるかもしれません。

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