2011年10月28日金曜日

巨智部忠承のカラー「花島村近傍地質図」掲載

花見川河川争奪を知る26 巨智部忠承のカラー「花島村近傍地質図」掲載

ページ「断層論文」に、巨智部忠承のカラー図葉「花島村近傍地質図」と関連記述を掲載しましたので報告します。
20万分の1地質図幅「千葉」の説明書「千葉図幅地質説明書」(明治21年、農商務省地質調査所、巨智部忠承 述)に掲載されているものです。

次に、この花島村近傍地質図を拡大して表示します。

安政地震劈裂線、地水滲漏線、断層線が描かれていて、巨智部忠承が現場で見つけた情報と断層に対する考えを具体的に知ることができます。

図中の断層線は記述文章から「平坦地層一部の陥落」(天戸村の崖地に於いて第三紀層及び第四紀層の露出あり。東面に斜下すること凡そ拾度にして層向南北なり。)を示しています。
丙丁断面図の水流の下にf記号が描いてある通り、河道の下に断層本体を想定しているものと読み取れます。

まさに花見川河川争奪発生ポイントそのものにおける情報であり、3つの素材の空間位置が現在でも正確に特定できます。
124年前の情報ではありますが、河川争奪成因検討において何らかの参考になる可能性が濃厚です。
花見川河川争奪成因検討の断層説でこの情報を詳しく検討したいと思います。

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