2011年11月10日木曜日

ディスプレイ上の空中写真実体視

既報のとおり、1949年撮影米軍空中写真を国土地理院WEBサイトからダウンロードして、ディスプレイ上で裸眼実体視し、地形分類図を作成しました。
その感想を参考までに述べます。

下の画像は、左27インチ、右24インチのデュアルディスプレイで運用している画面の様子をプリントスクリーンで取得したものです。
空中写真裸眼実体視画面

画面右側ではフォトショップを立ち上げています。
連番2枚の空中写真のファイルを開き、それぞれ同じスケールで拡大したものです。
一方のファイル画面を移動して、自分の実体視しやすい場所に移動し、実体視します。
実体視しながら、一方の写真に(新規レイヤーを作って、その上に)界線を記入し、塗色します。
塗色は半透明にして、実体視と区分の双方の情報が判るようにします。

確かめていませんが、他の画像ソフトでも同じような作業が可能であると思います。

ディスプレイ上で実体視すると、画像の拡大縮小をその場で自由にできるので、きわめて効率的に作業ができます。
快適です。
これは印画紙による実体視では不可能です。

また、単写真では拡大しすぎて、画像が荒くなり地物の判別がしにくくなったものでも、実体視すると地物の3D像がよくわかることも初めて体験的に知りました。

このような作業がパソコンディスプレイ上で可能であることを偶然発見し、大感激しています。

画面左側ではGISソフト地図太郎を立ち上げ、千葉市から提供していただいたDMデータを表示しています。
このソフトでももちろん拡大縮小により、空中写真の表示に対応した地図表示を自由につくることができます。
この地図表示画面に新規レイヤーを被せ、画面左側で写真上に作成した地形分類図界線を等高線等を確認しながら、転写します。

このような手作業がほとんどマウスだけで出来て、結果が全て電子ファイルとして残り再利用できるということに、いまさらですが、感動しています。

*   *   *

これほど世の中が進歩したのだから、

ア 空中写真のオルソ化(GISに空中写真を取り込むための歪みの補正)を、個人のパソコンで実現したい
イ 空中写真の実体視で3D感覚できる地形起伏の量を、個人パソコンで測りたい

と欲張った夢想が頭をよぎりました。

アについては、WEBで調べたところ、数十万円のソフトを購入すれば可能のようです。
イについて、WEBで調べて、日本写真測量学会に問い合わせたところ、Image Master Photoという60万円のソフトを購入すれば可能であることを知りました。
さらに、日本写真測量学会の講習会に参加すれば、無償でImage Master Beginnersというソフトを入手でき、それにも同じ機能があるとのこと教えてもらいました。

このソフトは地物の写真を周りから複数枚とって、その計測図面や3D画像を自動的に作成するもので、それを空中写真にも応用できるとのことのようです。

無償ソフトの入手にはチャレンジしたいと思いますが、ソフトの低価格化が進むまで、本格利用は待つしかないかもしれません。

0 件のコメント:

コメントを投稿