2012年4月1日日曜日

資料紹介 近衛師団管轄演習場規程附図 その1

近衛師団管轄演習場規程附図のコピーを入手しましたので、花見川流域の2つの演習場(下志津演習場、習志野演習場)の情報を連載記事にて紹介します。

近衛師団管轄演習場規程附図の表紙

近衛師団管轄演習場規程附図の内容の一部(下志津演習場の付図の一部)は、「絵にみる図でよむ千葉市図誌 下巻」(千葉市発行)に掲載されています。
私はそれを見て興味を持ち、これまで次のような記事を書いてきました。

2011.6.18記事「下志津射場図5近衛師団管轄演習場規程附図(上)
2011.6.19記事「下志津射場図5近衛師団管轄演習場規程附図(下)」 など多数

また、近衛師団管轄演習場規程附図入手の経緯は2012.1.12記事「トピックス 近衛師団管轄演習場規程附図の閲覧」に書きました。

1 下志津演習場
ア 下志津演習場要図 其の一

既に「絵にみる図でよむ千葉市図誌 下巻」で公表されています。

下志津演習場要図其の一

参考までにこの図を3D表示してみました。

下志津演習場要図其の一3D表示

3D表示すると、平面図で見るよりも、演習活動と地形との関連について思考が楽に展開します。
大砲を設置する陣地は深い谷津で開析された場所、目標地点は平坦な台地であることが確認できます。敵から見つからない場所、攻撃されにくい場所に陣地を構築する演習、着弾地点の確認と砲手に対する連絡の演習がしやすいようになっています。
また、特殊演習場が二つの谷が出会う鞍部に設置されていて、ガス散布の効果と地形とのさまざまな関係について演習できるようになっていたことを推察できます。

イ 下志津特殊演習場要図

下志津特殊演習場要図の内容を新たに確認できました。

下志津特殊演習場要図

この図は利用区画を定めています。事前には、特殊演習活動の機能上のゾーンを定めているかもしれないと予想したのですが、そうではありませんでした。
要図に等高線がわざわざ書き込んであり、その地形(と風等の関係)を条件としてガス散布の演習活動を行っていたものと考えます。

(つづく)

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