2012年4月30日月曜日

資料 東京湾水系源頭部の文化諸相

花見川源頭部付近にあった古墳 その3


5 近隣類似箇所事例-東京湾水系源頭部の文化諸相-
双子塚の事例とともに、これまでこのブログで記事としてきた東京湾水系源頭部の文化事象4例を加え、全5事例について、資料としてその分布図と内容一覧表を示しました。

東京湾水系源頭部の文化事象分布

東京湾水系源頭部の文化事象


名称
河川、住所
文化事象
●は実証事象 ※印は仮説事象
二宮神社の御手洗之泉
三田川源頭部(花見川隣接水系)
船橋市三山5丁目
●二宮神社の御手洗之泉に伝わる水田耕作の水源地としての重要性伝承、信仰
滝ノ清水
長作川源頭部(花見川水系)
千葉市花見川区長作町
●野馬の水呑み場
※台地開拓前からある春日神社の存在から想起される、下流低地に視点を置く滝ノ清水にまつわる信仰
芦太川の谷中分水界
長作川源頭部隣接(花見川水系)
千葉市花見川区天戸町他
●谷中分水界と地物の対照存在
(六差路、峠、野馬土手、村界)
子和清水
犢橋川源頭部(花見川水系)
千葉市花見川区三角町、稲毛区長沼原町
●子和清水源泉の民話
●古墳時代の祭祀の場の存在
双子塚
花見川源頭部(花見川水系)
千葉市花見川区横戸台
※古墳が花見川谷津水田の水源地に関わる祭祀の場であった。
●近世の村界から結論付けられる花見川源頭部の境界性(花見川水系と印旛沼水系の地形的境界と人文的境界の対照存在)


参考メモ及び主な関連ブログ記事

名称
参考メモ
主な関連ブログ記事
二宮神社の御手洗之泉
谷津及び御手洗之泉現存。

滝ノ清水
谷津、春日神社現存。野馬の水呑み場は失われている。
2011.12.22滝ノ清水
芦太川の谷中分水界
谷中分水界、六差路、行政界はほぼ現存。野馬土手は失われる。
子和清水
子和清水とそれがあった部分の谷津は失われる。言い伝えの碑が建てられている。
2011.7.28子和清水
双子塚
源頭部地形は完全に失われている。
双子塚も失われている。
双子塚を目印として利用した、近世の行政界(東京湾水系と印旛沼水系を分ける村界)が現存する。



双子塚付近の花見川源頭部地形は印旛沼堀割普請で完全に失われました。
さらに失われたこと自体も専門家を含めてほとんど全ての人の記憶から失われています。
そうし状態では双子塚に関して着目すべき真の文化意義について十分な思考をすることは困難です。
ところが、今回このブログで、初めて、失われた花見川源頭部地形の復元にほぼ成功したことで、双子塚に関わる文化事象について突っ込んで考えることができるようになりました。

そして上記資料で、近隣の4文化事例と双子塚の事例を並べたことで、双子塚の文化事象の見立てについて、その妥当性をより一層高めることが出来たと思っています。

本来、上記資料を詳細に説明すべきところですが、そうすると大論文になってしまいますので、ここでは避けます。

双子塚に関する次の2つの文化事象について、連載最終回の記事で検討します。

双子塚からイメージできること
その1…古墳が花見川谷津水田の水源地に関わる祭祀の場であった。
その2…近世の村界から結論付けられる花見川源頭部の境界性(花見川水系と印旛沼水系の地形的境界と人文的境界の対照存在)

つづく

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