2012年5月11日金曜日

カシミール3Dによる地形立体画像 経緯線格子活用

カシミール3Dによる地形立体画像の立体感増幅アイディア その2

GISソフト地図太郎PLUSに格子作成機能があったことに気がついて、早速試しました。
経緯線を1秒間隔で表示できる機能がついていました。
そこで、この機能で経緯線を引いてみました。
例として使っている地図は縮尺1/5222でしたが、この縮尺では2秒間隔の表示が最も詳しい表示でした。(縮尺を大きくすると1秒間隔まで表示できます。)

2秒間隔経緯線付の平面図

2秒間隔とは、この付近で、経度間隔(横方向の間隔)で約50m、緯度間隔(縦方向間隔)で約62mです。

この平面図をカシミール3Dで立体画像として表現すると、次のようになります。

2秒間隔経緯線付平面図を基にした立体地形画像
高さ強調10倍

昨日の記事で紹介した400m間隔格子線付平面図を基にした立体地形画像と比較して、この2秒間隔経緯線を加えた画像は次のような利点を持っていることに気がつきました。

1 地形の起伏が詳細なところまで確認できる
・400m間隔格子線の画像は、その格子線のところの立体性を強調することで、格子線の無い場所の立体性も暗示させる機能を持っていました。
(普段は意識しませんが、立体地形画像を見た時、脳内で立体空間構成シミュレーション活動を行っていると思います。格子線があることで、立体空間構成シミュレーション活動が少し楽になったのだと思います。)
・2秒間隔格子線の場合格子線の密度が7~8倍増加しており、立体性を暗示させるべき格子線のない場所の面積が急減しました。その結果地形起伏が詳細な場所まで楽に認識できるようになりました。
(格子線の密度が上がったことにより、脳内で行う立体空間構成シミュレーション活動の効率が大幅に向上し、「楽に立体を感じられる」ような心理(感情)になったのだと思います。)

2 立体画像が地図情報化した
格子線が規則性を持った経緯線になることによって、方位、距離、位置が立体画像の中で直感的かつ擬似定量的に把握できるようになりました。
もともと高さを現実の10倍に強調してある立体図ですから斜面の距離などは正確になりませんが、格子がない立地図とくらべると、単なるイメージ図から地図情報データ化しました。

3 異なる諸元で作成した立体地形画像の比較が容易になる
方位、距離、位置の情報を疑似定量的に把握できるので、経緯線を格子線として使ったものであれば、異なる諸元で作成した立体地形画像との間で、地形の比較対比が容易になります。
特に、同じ地形を異なる方向から視た複数の立体地形画像を比較対比させながら検討する場合、検討効率が向上すると思います。


400m間隔格子線は画像ソフト上でグリッドを1本1本手でなぞって描いたものです。作業上の手間がかかりました。
しかし、GIS上では経緯線格子をワンクリックで描けるので、経緯線付地形立体画像を作ることに関わる作業上の負担増加はほとんどありません。

これからは、地形立体画像を作るときには経緯線付にして、その使い勝手を試していきたいと思います。

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