2014年9月17日水曜日

東内野遺跡に興味を持つ

原始・古代関係図書を読む 4

印旛の原始・古代-旧石器時代編-(財団法人印旛郡市文化財センター、平成16年)のコラムで東内野遺跡について詳しく説明しています。
とても興味を持ちました。

東内野遺跡の説明
印旛の原始・古代-旧石器時代編-(財団法人印旛郡市文化財センター、平成16年)より引用

この遺跡は他の谷津急崖そばの遺跡とは異なり、台地上の湖沼のほとりに立地した遺跡です。説明では、その水場に来た獣を狩っていたかもしれないという説明があります。

この遺跡付近の現在の地形段彩図と地形断面図を作成しました。

東内野遺跡付近の地形

宅地開発が行われていますが、2m弱の比高の閉じた凹地の存在を確認できます。

こうした浅い窪地は下総台地の各所にあり、湖沼であったと考えられるものが多いです。最近まで湖沼(池)や湿地であったところも多くあります。

こうした台地上の湖沼を狩場として、そこがキャンプ地になっていたと考えると、旧石器時代の狩場を地形から見ると、谷津急崖付近と台地上湖沼付近の2種あることになります。

東内野遺跡の周辺台地面上にも遺跡が沢山あり、東内野遺跡はその中心部に位置しています。

ヒートマップと東内野遺跡

この図でヒートマップの赤いところ(遺跡が密集しているところ)は主として台地面上の遺跡が寄与してできているようです。

東内野遺跡付近が谷津急崖を利用するのではなく、台地面各所に存在した湖沼を利用するという特徴的な狩場であったのかどうか、調べて行きたいと思います。

また、台地上の湖沼跡はこのブログで各地で見つけていますから、そうした湖沼跡と旧石器時代遺跡との関係も観察したいと思います。

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